呪いの代償
小学5年の頃の担任が新人の女の先生で、その先生が僕は少し苦手だった。
何事にも熱くて、すぐ怒るのだが、少し怒り方が特徴的で僕は怒られている最中によく笑ってしまっていた。
笑うとさらに怒られ、また笑ってしまって…あげく、先生は呆れて泣いていた。
そうしたら学校イチ怖い先生が出てきて、なめてるんじゃない!!と僕をしかり今度は僕が泣いた。
僕と同じように担任の先生が苦手な人もおり、ある日、友達の一人が先生を呪おう!ととんでもないことを言い出した。
当時、小学生の間でコックリさんや、怖い話が流行っており、その流れで呪いの儀式があるからやってみようということになった。
実際、呪いの儀式を試したいが為に先生を実験台に使ったのだ。
その呪いの儀式は先生の私物を机の中央に置いて、ビー玉を握り、呪いの呪文を唱えとるというものだった。
友達は先生の私物より髪の毛の方が効果があると言い出し、何故か僕が髪の毛を採取してくることになった。
僕は放課後、こっそり先生の机の周りを探し回って落ちている髪の毛を見つけ出した。
実際は誰のか分からないが…。先生の椅子の近くにあったので良しとした。
そして遂に準備が整い、呪いの儀式が始まった。
計4人でビー玉を握り、呪いの呪文を唱えた。
4人の約束として先生が学校を休むようにと願いながら呪文を唱えるとのことだったので僕は必死に願いながら唱えた。
それから一週間後、先生はインフルエンザにかかって学校を休んだ。
しかし、友達の一人が指に包帯を巻いている。
家事の手伝いで指を切ったらしい。
そして、もう一人の友達はものすごい剣幕でお腹を押さえている。痛いらしい。尋常じゃないほど。
当の僕は、先日から耳が腫れていた。
よく耳を虫に刺されるのだがこの日は特に腫れていた。
ただ、一人だけ何もない奴がいる。
どこも悪くないらしいのだが…めちゃめちゃ怯えている。
僕らはバチが当たったが彼だけ無傷だ。
これからどんな罰が下ることか…。
そして先生の代理として学校イチ怖い先生が臨時担任になった。
僕らは追い打ちをかけられた。