小さい頃から落ちているものをよく拾ってくる子供だった。

道に落ちているものチェーンの切れたキーホルダー。色の剥げたフィギュア。

今でも、実家にシークワーサーのキーホルダーと妖怪人間ベムのフィギュアがある。

これらは僕が拾ってきたものだ。

そして何でも拾う僕が幼稚園の頃から小学校低学年にかけて熱中したのがBB弾集めだ。

BB弾とはエアガンの弾で米粒ほどのプラスチックで出来たものだ。

基本的に公園などに落ちており、これを必死で拾い集めていた。

黄色と白がほとんどなのだがたまに青や赤のものがある。それを見つけたときには一人でガッツポーズしていた。そして、他にも違う色があるのではないかと期待して探し回った。

以前、「シュールな公園」で紹介した向江公園には池があり、エアガンで遊ぶのに格好の場所だった。その為、エアガンの弾が山ほど落ちていて、みんなで遠足に来ているのにも関わらず一人で黙々と集めていた。

先生からも友達がいないのではと心配されてよく声をかけられていたがそんなのお構いなしに集めていた。

なぜ、それほどまでに熱中していたのだろうか。

友達がいなかった訳ではない。

ポケットいっぱいに弾を詰めて家に帰るたび母親に怒られていた。

それなのになぜ。

今年23になる今でも、道端にあるブログのネタを拾い集めている。

なにも変わっていないのだ。

なぜ、ブログのネタを拾い集めているのか？

"人と違うことがしたい"

きっとあの頃も同じ理由だったのかもしれない。

そして今日つけていた指輪も拾ったものだ。また、母親に怒られるかもしれない。