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青春の夏

青春を歌った歌のPVは何故もこう、きまって学校のプールで男女がはしゃいでいるのだろうか。

夜の学校のプールで花火をしていたり、夏の昼間に制服でプールの掃除をしているのかと思えば水をかけあってはしゃいだり…。


そこで僕も思い返してみる。

キーワードは"夏" "プール" "青春"だ!

僕は夜中の学校に侵入する度胸も勇気もなかった。ましてはそれ一緒に行う友達もいなかった。よって夜の花火はしていない。


プールに入ったのは水泳の授業のみだ。あれは僕が中学2年の青春真っ盛りの頃。僕は目がかなり悪かったので普段はメガネをかけて生活していた。しかしプールにはメガネをかけたまま入れない。だから、水泳の時間はぼやけた世界で過ごしていた。


僕の学校は中学までは男女一緒に授業を受けていた為、周りの男子は女子生徒の水着姿を堪能し、はしゃいでいた。僕は目が見えないので「どう?誰がスタイルいい?!」と隣のバディに聞いて想像することしかできなかった。この悔しさから中学3年でコンタクトデビューしたのだか今はこの話はプールに沈めておく。


そして、ある水泳の授業のこと。いつものように準備体操を終え、クロールの練習のためレーンに並ぼうしたときある女の子に声をかけられた。たしか「女子って何レーンに並ぶの?」みたいなことだったと思う。不意に声をかけられた為、誰に話しかけられたのか、また本当に僕に聞いたのか分からなかったので「え?!なに?」と聞き返した。するとなんとその女の子は僕に「変態!」と叫んだのだ。

僕は目が悪かった。その為、顔を近づけすぎたらしい。多分、目も細めていた。それは変態の顔そのものである。僕は立ち尽くした。その女の子は女子の群れの中に入ってき、「なんかめっちゃ見られた〜」などと言っている。頭がぼーーーっとした。暑さのせいだろうか。女子がたくさんいるところに並べばいいんだよ。そう思ったがもう遅い。これで僕は青春という名のレーンに並べなくなった。


青春の夏。僕はその日の授業で背泳ぎしたんだっけ?きっと空を見たかったんだろうな。


あの日は夏の暑い日だった。プールサイドからは僕らの青春を現したような陽炎がゆらゆらと立ち昇っていた。

目の悪かった僕だが変態と言ったあの子の顔は今もはっきりと覚えている。

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