Big Boy
僕がBig Boyというレストランを知ったのは大学生になり上京してきてからだ。
はじめてBig Boyの店の前にある、人形を見たときの印象は今でも忘れなれない。
なんだ!こいつは!僕は衝撃を受けた。
ツッコミどころが多すぎる。
まずはなんと言っても、これでもかと言わんばかりに耳より高く持ち上げたハンバーグ!
非常に危ない!油が飛び散る。運んでくる君も危ないが、座っている私達からすると油が空から降り注ぐ。まるで、B29の空爆だ。
なぜ、その持ち方なのか?よほどテンションが高くないとその持ち方にはならない。右手が腰の位置にあることから
「お待たせしましたー!!手ごねハンバーグでーーーす!」と駆けつけてくる以外考えられない。
次に、髪型。なぜ、アルバイトごとき(アルバイトとは限らないが)でそこまで力を入れる。就活生並や。月にワックス、バケツ一杯分くらい使う勢いだ。ハゲるぞ!そして、髪に力を入れすぎて眉毛がおろそかになってるぞ!
そして、何より僕が一番気になったのは、この目だ!
この目線!!運んできた瞬間、誰が注文したかもう、彼は分かっているのだ!
右手前に座っているあなたでしょ?と決めつけたような目。
これはアルバイト5年以上やってないとできない。多分、彼は長老と呼ばれシフトまで作らされてる。
そんな彼を調べたところ5人家族の長男のボビー君だそうだ。出稼ぎだろか‥慣れない日本でこんなにも頑張っているのだ。見直したぞ!
そんなこんなで中に入り、手ごねハンバーグを注文し、
さぁ来い。ボビー君のように勢いよくハンバーグを掲げて持って来い!と待ち望んでいたところ
僕のハンバーグはカートに乗って運ばれてきた。僕の期待は油と一緒に飛び散った。